二次創作活動を経て、
確固たる想いとともに創りあげる『SILFANY』の世界
昨年10月に東京ビッグサイト(東京都江東区)にて開催された、コミティア118において、創刊号としてwelcaさんによるサークル・ライルハウトより発表・頒布された小説誌・『SILFANY(シルファニー)』。商業・同人等にて活躍する6名の参加者と、主催者であるwelcaさんによるオリジナル小説が掲載され、本作のテーマである「新世界」を表現した魅力的な物語が集まりました……と、ここまでの紹介だと、いわゆる「オリジナル小説合同誌」として捉えてしまいそうですが、welcaさんによる新たな活動には、作品とそれを創るクリエイターがより映えるような仕掛けや図らい、読者に訴えかける明確な意思が込められていました。
welcaさんはこれまで、二次創作を中心に活動をされており、個人誌から合同誌の企画・主催等にて創作活動を続けてきました。主な活動を「小説執筆」としつつも、「作品をより魅力的に見えるにはどうしたらよいか」を常に考え、ときに同人誌の装丁やプロモーションサイトの制作、音楽制作(作詞・作曲)を手がけることも。コンセプトの設計からデザインに対する意識、そして作品の制作まで徹底され、そのすべてが徹底されています。
そんなwelcaさんによって、丁寧な設計・制作活動を経てスタートした『SILFANY』はどのような経緯で制作されたのか。そして、『SILFANY』を「単なる小説誌ではない」と思わせてくれるその秘密に迫りました。